中路正恒 公式掲示板(研究者向き) 53571

Prehisoric Philosophy 「原始哲学」。 中路正恒 公式掲示板。 わたしの公式掲示板とします。しかし内容は研究者向きになります。といっても、研究ノートのようなもの、メモ程度のことばかりです。ブログ「世界という大きな書物」に載せるほど整ってはいない、断片のようなつぶやき。そう、Twitter(@mnnakajist)の再録が主な内容です。でもこれを出発点にしてすぐにアフォリズムぐらい書けそうです。またこの分野に関心のある人や研究者にとってはこれですでに十分ではないでしょうか。有意義な素材がたくさんあるはずです。


宮沢賢治読書ノート

1:フィロトラジャ :

2010/05/09 (Sun) 21:17:29

宮沢賢治の作品の読書ノートとして、メモのようなものを書いてゆきます。
3:フィロトラジャ :

2010/05/09 (Sun) 21:43:00

『十力の金剛石』という作品。これはいわば賢治の仏性論だ。
非常によく分かるし、ひとつの立派な仏性論として読める。

「十力の金剛石」は宝石の素晴らしさ以上に素晴らしいもの。
そのことを「うめばちさう」も「野ばらの木」も知っている。
「ひかりのをかの/このさびしさ」と、キラキラした雨上がりの美しさに遇っても、さびしさが隠せない。
(そこに仏性=十力の金剛石が現れる、現成する)

仏性は、十力の金剛石は、現実に、現実の何かを変える。
王子はさるとりいばらを切らず、外すようになる。
それはちょっとしたことで、しかしすごいことだ。

2:フィロトラジャ :

2010/05/09 (Sun) 21:32:38

銀の鏡(お日さま)『十力の金剛石』宮沢賢治

この作品には「お日さま」の見え方の三通りの叙述があり、おもしろい。霧や雲を通してしか見ることができない。これは『種山ヶ原』の経験をベースにしているようだ。

p.172(文庫全集)
「お日さまを見て居りました。お日さまは霧がかからないと、まぶしくて見られません。」
「うん。お日様は霧がかゝると、銀の鏡にやうだね。」
「はい、又、大きな蛋白石の盤のやうでございます。」

『種山ヶ原』p.106
「そして達二の兄さんは、行ってしまひました。空にはうすい雲がすっかりかゝり、太陽は白い鏡のやうになって、雲と反対に馳せました。風が出て来て、刈られない草は一面に波を立てます。」


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